テキサス・インスツルメンツ、ユタ州リーハイに新たな300mmウェハ製造工場を建設
過去最大規模の110億ドルを投資して生産能力を増強し、コスト優位性をさらに拡大してサプライチェーン管理を強化

テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長 兼 CEO:リッチ・テンプルトン、以下TI)は、次の300mmウェハ製造工場をユタ州リーハイに建設する計画を発表しました。新たな工場は、リーハイにあるTIの既存の300mmウェハ製造工場「LFAB」に隣接して建設されます。完成後、これら2工場は単一の製造施設として稼働することになります。

TIのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼COO(Chief Operation Officer)で次期社長兼CEO(Chief Executive Officer)のハビブ・イラン(Haviv Ilan)は次のように述べています。「この新工場は当社の長期的な300mmウェハ製造ロードマップの一環として、今後数十年にわたってお客様の需要を満たすキャパシティを構築していくためのものです。リーハイに2つ目の製造工場を建設するという決定は、当社のユタ州に対するコミットメントを改めて強く示すものであり、この地にTIの将来における重要な新章の基礎を築く、優秀なチームの証でもあります。エレクトロニクス分野、特に産業用および車載市場で半導体事業の成長が見込まれており、CHIPS法(CHIPS and Science Act)案が成立した今は社内製造能力へのさらなる投資を行う絶好のタイミングと言えます」

110億ドルにおよぶ投資は、ユタ州史上でも経済投資としては過去最大規模になります。リーハイ工場の拡張はTI社内で800人の新たな雇用を生み出すだけでなく、間接的に数千の新たな雇用が創出されます。TIは今後、ユタ州のアルパイン学区とのパートナーシップを強化し、学生の機会や成果を向上するために900万ドルを投資する予定です。

ユタ州のスペンサー・コックス(Spencer Cox)知事は次のように述べています。「テキサス・インスツルメンツのような企業がユタ州に投資し続けるのは、ここには世界有数のビジネス環境と他にはない優れた労働力があるからです。TIの新しい半導体製造工場によって、ユタ州は今後何世代にもわたり世界的な半導体製造拠点としての確固たる地位を築くことになるでしょう」

リーハイは、優れた人材、強固な既存インフラ、強力なコミュニティパートナーのネットワークが揃った理想的な立地です。新しい製造工場は、あらゆるエレクトロニクス製品で使用されるアナログおよび組み込みプロセッシング・チップを毎日数千万個単位で製造します。

製造施設は、構造効率と持続可能性に関するグリーン・ビルディング評価システムの最高レベルであるLEED* Goldに適合するよう設計されます。計画には、再生水の割合を従来のリーハイ・ファブの2倍近くに引き上げることも含まれています。リーハイの先進的な300mm製造機器およびプロセスによって、1チップあたりの廃棄物と、水とエネルギーの消費はさらに削減します。
* Leadership in Energy and Environmental Design(エネルギーおよび環境設計のリーダーシップ) の略称

新工場の建設は、2023年の下半期に着工、2026年初めの生産開始を見込んでいます。建設にかかる費用は、発表済みのTIの設備投資計画に含まれており、生産能力を増強して、DMOS6(テキサス州ダラス)、RFAB1およびRFAB2(いずれもテキサス州リチャードソン)、LFAB(ユタ州リーハイ)を含むTIの既存の300mm製造工場を補完するものです。TIはテキサス州シャーマンにも新たに300-mmウェハ製造の4工場を建設中です。

ユタ州リーハイのTIの詳細について

サブカット動画、イベントおよびサイトの写真、インフォグラフィックについてはTI.com/Lehiをご覧ください。TIの既存の300mmウェハ製造ロードマップの詳細については、TI.com/manufacturingをご覧ください。

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